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バツ1美女二人に持ち帰られた男-p1

城好きの鈴木健吾はほとんどの週末を城めぐりに費やしている。東京在住の鈴木健吾は今日の土曜日も朝早くに新幹線で静岡に向かい、駿府城の隅から隅までをたっぷりと見て回ったのでした。
夕方の6時半ごろ健吾は夕食を兼ねて静岡市内の居酒屋に入りました。まだ早い時刻のようで居酒屋はまだ空いており、健吾は四人がけのテーブルに案内されたのでした。

7時を過ぎる頃になると居酒屋は混んで来、四人がけのテーブルを一人で占有していることに健吾は気になるのでした。そんな時「相席をお願いできないでしょうか」と居酒屋の店員に頼まれたのです。

健吾が気持ちよく承服すると、二人連れの美女が案内されてきました。
健吾と同年代に見える女性で、二人ともかなりの美人で色気とセクシーさに溢れていました。
今日はついていると健吾はほくそえんだのでした。

「お邪魔しまーす」
二人の女性が愛らしい口調で異口同音に言って健吾の前に腰掛けました。二人の女性はつくねと鶏唐揚げそして2種類の野菜料理を注文し、併せて日本酒を注文したのです。そして何故かお猪口は3個頼みました。
健吾の謎はすぐ解けました。日本酒とお猪口3個が届けられると女性の一人がお猪口を健吾に差し出したのです。

「この日本酒は私が大好きなお酒なの、美味しいからあなたも是非味わってよ・・・」
健吾は呆気にとられる思いでしたが、最初からこんなについていることに嬉しさ込み上げてくるのと同時に女性の気さくさに一気に気がほぐれるのでした。
健吾がお猪口を受け取ると、女性がお酒を注いでくれました。

「今日、偶然一緒の席になれたのも何かの縁よ、偶然会えたことに乾杯!」
健吾にお酒を注いだ女性が言って、健吾とお猪口を合わせ、次いで隣に腰掛けた女性ともお猪口を合わせました。そして隣に腰掛けた友達の女性に健吾と乾杯をするように促したのでした。

こうして健吾が初めて経験する見知らぬ女性との飲み会が一気にスタートしたのでした。

「ねぇ、お名前を聞かせてよ・・・私は理恵、こちらが友達の君子」
積極的に見える女性が名字を名乗らず名前で自分ともう一人の女性を健吾に紹介しました。
「鈴木健吾です」
「名字はいいわよ、健吾さんね。名前で呼び合うほうが近しく感じられていいでしょう?」
理恵が名前で呼び合うことを提案しました。確かに、名前で呼び合うほうがより身近な女性に感じるのでした。

日本酒の酔いも手伝い、健吾と理恵と君子の会話はスムーズなものになっていました。理恵と君子も饒舌になり、もう長年の知り合い同士であるような親しい会話が続いたのでした。

「健吾さんは地元の人?」
理恵が聞きました。
「いえ、僕は東京です」
「あら、東京から来てるの、お仕事で?」
「今日は土曜日で会社は休みです。お城を見に来たんですよ、駿府城を・・・」
「そうなの、健吾さんは城好きなんだぁ・・・どうでした駿府城は、満足しました?」
「ええ!もう大満足です」
「それで、この後、東京に帰るの?」
「そのつもりです」
「勿体無いわねェ・・・泊まっていけばいいのに・・・浜松にもお城があるわよ、浜松城はもう見学したの?」
「いやまだ」
「じゃあ泊まって、明日浜松に行けばいいよ・・せっかく静岡まで来てるんだもん・・」
「それもいいけど、ホテルも予約していないし・・これから探すのも億劫だから・・・」
「じゃぁ私達のうちに泊まっていきなよ・・・いいわよね君子?」
「そうしなさいよ健吾さん、理恵のうちに泊まっていけばいいよ・・理恵のマンションは広いから大丈夫よ・・・私も理恵のうちに居候してるけど、大丈夫よ、今日会ったのも何かの縁よ、理恵のうちに泊まりなさいよ・・・そうすりゃ、も少しお酒を楽しめるし、そうしなさいよ健吾さん・・・」
君子も熱心に健吾を引き止めるのでした。
健吾の興奮は一挙に頂点に達しました。若い美女二人と同じマンションで一緒に夜を過ごすと思うと健吾は昂りを抑えることができませんでした。

「でも迷惑でしょうから・・・」
明日は日曜日で会社も休みだし、浜松城を見るのも健吾には魅力的でした。が、おいそれと泊まらせて貰うとは言えないのでした。

「迷惑なことなんか何もないよ、私達だって健吾さんが泊まってくれるほうが楽しいんだもん・・・」
理恵が強い口調で言いました。理恵も君子も心から健吾を招いているのがはっきりと分かり、健吾の気持ちはふらつくのでした。

初めて会った二人の美女に泊まりに来いと誘われる不可思議さに健吾は堪らなく興奮し、理恵と君子に得体の知れない不安を覚えたりするのですが、理恵と君子に悪意等は全然見当たらず、女が二人であると言うことに理恵も君子も安心しているようにも思えるのでした。

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